こんばんは。谷木です。
2019/05/27に発生した檜原村(おとなり)の森林火災で、小河内ダム(奥多摩湖)上空に多数の消防ヘリ、自衛隊ヘリが出動していました。
我が家(ひぐらし荘)からも上空を通過するヘリが多数見えていたので、どんなもんじゃいとクルマを走らせ、ヘリが降下していくポイントに移動。自衛隊、東京消防庁、川崎、横浜消防のヘリをそれぞれ撮影してきました。
矢印で示したあたりにヘリが高度を下げていっていましたん。ダムのなかでも一番幅の広い場所で取水してるっぽいですね。
FlightRadar24で川崎・横浜市消防局のヘリ飛来を確認。川崎市消防局のヘリは東京都港湾局東京ヘリポート(江戸川区)から飛んできていました。
ヘリ降下ポイントに到着。ヘリが降りてくるには十分なダム幅?霧雨の降る中の消火活動。
火災が発生していた檜原村南郷との距離感はこんな感じ。片道20kmくらいありそうですね。
陸上自衛隊ヘリによる給水
さっそく自衛隊機が到着。
取水用バケツの下には重りがついているようで、着水と同時にバケツが横倒し。水組みが始まります。
バケツは完全に小河内ダムの中へ。
がっつり水を掬って…
背景が森だと昆虫並に擬態してますね。陸上自衛隊の迷彩柄は森林大国日本にはぴったり。
望遠レンズで撮影しているとはいえ、とんでもない迫力です。ヘリには疎いので間違ってるかもですが、おそらくCH-47(チヌーク)と呼ばれる機体で乗車定員は驚異の50人超。遠目には小さく見えるバケットは、空中消火バケットを扱うイヨンインターナショナルのHPによると、大型ヘリ用バンビバケットで容量は7,000Lを超えるそうな。水おもたい。
別の機体ですが、こちらは動画で撮影してみました。
東京消防庁ヘリによる給水
こちらは東京消防庁の大型ヘリ「ひばり」です。定員は23名、消火装置はバケットではなく胴体下部取付式のファイヤーアタックで2,000Lもあります。東京消防庁所管の大型ヘリ「ゆりかもめ」、「こうのとり」、「はくちょう」の2,500Lに比べると見劣りしますが、小型・中型ヘリのバケット積載に比べれば圧倒的な水量を保持できるモデルです。
タンデムローター機ほどのサイズ感ではないからか、ダム幅そこそこの場所にて給水していました。
徐々に高度を下げていきます。ホースがぷらんぷらんしている。
谷木は水面から1機分の高さまで降りていくパイロットの技量にひとり関心していました。
着水!ホースから給水。すごい水しぶきです。でもワイパー動かすほどじゃないんだね。
こちらも動画を撮影したので暇な人は見てみてね。
川崎・横浜消防ヘリも応援にきていた
平成26年に大規模な林野火災が連続発生したことから、こんな取り決めができたそうな。
「都道府県管轄内の消防防災ヘリコプターだけでは対応できない場合には、より迅速に他の都道府県の消防防災ヘリコプターの応援要請を求めるとともに、自衛隊ヘリコプターの派遣要請についても時機を逸することなく要請を行うなど、ヘリコプターを大量投入して、被害拡大防止体制をより早期に確立」
ということで、自衛隊以外にも川崎市、横浜市からも応援のヘリコプターが来ておりました。ありがたいことです。
川崎市消防へり
東京ヘリポートから奥多摩まではるばる飛行してきたのは川崎市消防局の「そよかぜ2」です。川崎市は「そよかぜ1」と共に2機体制で消防ヘリを運用しています。川崎は日本有数の京浜工業地帯を抱えているので、有事の際にヘリが必須なのでしょう。ヘリ台数は370万人いる横浜も150万人の川崎も同じ2機。
機外吊り下げ能力は最大1,600 kgだそう。他県にて運用されているAS365N3型ヘリ搭載の消火バケットは600Lが多いみたいです。
自衛隊ヘリの1/10、東京消防庁「ひばり」の1/3とはいえ、家庭用風呂3杯分を一気に運べるのはすごい。
そよかぜのようにそよそよと飛び立っていきました(うるせー
横浜市消防ヘリ
こちらは横浜消防の「はまちどり2」です。ファイヤーアタック(機体固定式消火タンク)がついているはずなのですが、今回は吊り下げ式の消火バケットを使用しておりました。
ちなみに機体固定式消火タンクは1,800L、吊り下げバケットは1,000L。ダム給水ということで異物混入を防ぐためでしょうか。
ちなみに底が平らなため、水がバケットに入らず少々苦労していました。
火災は3日間で無事鎮火しました
報道発表資料にある通り、檜原村南郷で発生した火災は、3日目の5月29日に鎮火を確認。焼損面積は7ヘクタールに及びましたが、人家への影響なく終息しました。
湿気が多い山林で、こうも簡単に火が広がるのかと思うと本当に怖いですね。人命に関わる事態にならず良かったです。